おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)は難聴や髄膜炎などの合併症が怖い

小児科ガイド:急な症状の対応・健診・予防接種のポイントを解説

耳の下の腫れと痛みが特徴のおたふくかぜ(流行性耳下腺炎)

MRワクチンの次に受けましょう

保育園や幼稚園など集団生活がスタートする3~5歳頃に最もかかりやすいとされる「おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)」は、おたふくかぜウイルスに感染して起こる病気です。

ウイルスに感染すると、2~3週間の潜伏期間の後、耳の下の腫れと痛みが現れますが、約3分の1の人は発症しても症状はありません。炎症は、徐々に膵臓、精巣、卵巣などにも広がり、脳を含めた全身に影響を及ぼします。

この病気が怖いのは約1000人に1人の割合で、重度の難聴になって一生治らなかったり、約50人に1人の割合で無菌性髄膜炎が起こり頭痛や嘔吐が起きたり、年間約30人に脳炎が起こり脳に障害が残るなど、多くの合併症が存在することです。中学生以降は睾丸炎や乳腺炎、卵巣炎などが起きることもあります。

おたふくかぜ自体は軽症でも、これらの重い合併症を引き起こすことがあるので、ワクチンによる予防が重要となります。ワクチンの副反応として約2000人に1人の割合で、無菌性髄膜炎になることがありますが、その発生率は自然感染よりもはるかに低いうえ、重症になりにくく、1歳早期でワクチン接種を受けると無菌性髄膜炎が起こりにくくなるため、あまり心配する必要はないとされています。

ワクチン接種は任意ですが、地域によっては公費助成があります。1歳を過ぎてからMR(麻疹・風疹混合)ワクチンの次に受けます。その年の流行状況を見て、みずぼうそうワクチンとの接種順序や同時接種をかかりつけの小児科医に相談してみましょう。