日本小児血液学会
 

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 日本小児血液学会評議員会議事録

日 時:平成191213日(木)16001800

場 所:仙台国際センター 2階 第2会場「橘」

土屋第49回会長の司会で議事が進められた。

T.報告事項

1) 庶務報告

 前田総務担当理事より、平成19123日現在の会員状況と会費納入状況が報告され    た。

2) 常置委員会報告

 @編集委員会

 白幡委員長より、例年の投稿論文を比較すると、原著論文が減少しており、大谷賞の対象となっている論文でもあるため、原著論文の投稿を増やすように関連の先生に働きかけていただきたいとの申し出があった。また、本年度より、通常号(5号)として取り扱っていた抄録号を特別号(サプリメント)として発刊することになったこと、それに伴い、6号を5/6合併号とする旨の報告があった。

 新に始めたものとして、常置委員会の委員会特集を掲載することとし、今後も続けていく旨の報告があった。

 また、白幡委員長の任期満了に伴い、次期委員長として林泰秀先生が選出された旨の報告があった。

 A造血幹細胞移植委員会

 加藤委員長より、小児ドナーの倫理指針および技術指針をより遵守していただくことを目指し、小児の年齢に合わせた資料「ドナーズキット」を作成、評議員から更なる意見をいただきたい旨の報告があった。また、移植データの一元化について、ほぼ完了に近い状態にある旨の報告があった。

 B再生不良性貧血委員会

 小原委員長より、疫学調査事業は順調に実施され、現在1,411症例の登録が進んでおり、学会誌の委員会報告にて症例の詳細を報告すること、疾患登録事業に基づく再生不良性貧血研究は、総数68症例であること、Congenital Dyserythropoietic Anemia調査を実施し、10症例が報告された旨の報告があった。今後は、MDS委員会との合同事業を計画しており、具体的には疾患登録事業の二次調査のデータベース一元化を目指している旨の報告があった。

 C骨髄異形成症候群委員会

 菊地委員長より、MDS登録の追跡調査数は451症例で、二次調査時の新たな登録は33症例であったこと、学会発表についての報告があった。また、現在投稿中の論文はあるが、受理された論文の発表はないこと、セントラルレビューとして本年度63例、計522例あること、中央診断のシステム一本化について再生不良性貧血委員会と検討中であること、疫学調査の臨床研究計画書が承認されたこと、TAM症例に対する後方視的調査は計73例の登録が得られ、解析結果について本学会で報告予定である旨の報告があった。今後の課題として、検体保存事業を考えている旨の報告があった。

 DITP委員会

 三間屋委員長より、例年通りITP全国調査を行ったこと、調査結果については、学会開催中の委員会セッションにて報告予定であること、小児慢性ITP患者のQOL改善に向けての管理指針のガイドラインを作成する予定であること、過去6年間の全国調査結果を欧文誌に投稿する旨の報告があった。

 E血友病委員会

 白幡委員長代理より、継続中の活動として、定期的に凝固因子製剤を補充して関節内出血を予防しようという研究で、開始する時期はいつがよいかをprospectiveにみていく研究が進行しているが、参加症例数が少ないため、経験症例があれば登録をお願いしたい旨の報告があった。また、ノボセブン高用量単回投与法の有用性の検討に関する臨床研究は終了し、現在結果解析中であること、血友病Aインヒビター免疫寛容療法に関する国際的無作為化比較対照試験は順調に進んでいる旨の報告があった。

 「定期補充療法に関する前方視的研究」と「血友病Aインヒビター免疫寛容療法に関する国際的無作為化比較対照試験」については、学会開催内の委員会セッションにて詳細を報告する旨の報告があった。

 また、新規の活動として、小児血友病の診療ネットワークを構築していくこととなり、全国を12ブロックに分け各ブロックの担当医(ブロック長)を決定し、参加施設・参加医師の登録を受付ている旨の報告があった。

 F白血病委員会

 土田委員長より、他の疾患別委員会のように、疫学調査その他が過去に行われていなかったが、白血病委員会発足後、疾患登録委員会や小児がん全数把握登録(小児がん学会)事業が開始され、これらの登録事業の成果に基づいて疫学的なテーマを決め、長いスパンで行っていく旨の報告があった。

 現在は、疾患登録委員会の活動に側面から協力しており、白血病委員会そのものとしての活動は実際行われていない旨の報告があった。

 GHLHLCH委員会

 石井委員長より、HLH/LCH移植例・新生児HLHSSLCH症例の二次アンケート調査が終了し、最終的な解析を行っていること、その詳細・結果については、来年度学会の委員会セッションにて報告する旨の報告があった。また、小児血液学会誌「委員会特集」の第1回として5/6合併号に掲載予定である旨の報告があった。

3) 理事会諮問委員会報告

 @臨床研究審査委員会

 水谷委員長より、「ダウン症候群に発症した小児急性骨髄性白血病に対するリスク別多剤併用化学療法の後期第U相臨床試験」と「小児期に発症する骨髄異形成症候群の臨床像に関する疫学調査<小児血液MDS2007研究>」の2件の審査を承認した旨の報告があった。

 また、今後の申請に関して、審査には時間を要するため、ある程度余裕をみて申請していただきたい旨の報告があった。

 A学会同時期開催連絡委員会

 別所委員長より、6年目以降の在り方について、「同時期開催」から「同時開催」にするかどうか、両学会の合同化を検討する意見があり、これらは委員会の職責を超えた課題となるため、理事会レベルで合同理事会を開催する必要があるという結論に至り、平成191122日に第1回合同理事会が開催された旨の報告があった。

 B将来計画委員会

 八木委員長より、委員会内で検討した4項目(資料参照)のうち、学会賞の設置について前回理事会にて承認された旨の報告があった。また、学会賞選出方法、理事選出方法について理事会からの検討の要請があり、提案を行った結果、前回理事会にて承認された旨の報告があった。

 C保険診療委員会

 牧本委員長より、小児がん学会と合同で活動していること、保険収載がされていない未承認薬や適応外薬剤、医療技術や加算等について、行政に働きかけ保険収載を促す活動をしている旨の報告があった。

 未承認薬に関しては、治験を企業に促す等をしており、適応外薬剤に関しては、調査・研究を進めることで拡大していくという働きをしている旨の報告があった。

 配布アンケートについて、日頃診療で困っていること、保険が利かない等を記載していただき、委員会で調査を進め、行政・企業に働きかけるという説明があった。

 また、委員会からの申し出として「新しい抗悪性腫瘍薬(クロファラビン)の早期承認への要望書」、「新しい制吐剤(アプレピタント)の小児適応取得に関する要望書」を提案し、理事会にて承認された旨の報告があり、承認された。

 D学会ホームページ検討委員会

 土田委員長より、特に委員会活動はないが、要請に応じて随時更新や改善を行っていく旨の報告があった。

 E小児がん専門医制度検討委員会

 岡村委員長より、これまで委員会で検討してきた結果、「将来的には欧米型の小児血液腫瘍専門医という形で確立していくことが望ましい」という意見がまとまったこと、小児血液・小児がん合同理事会において、検討が続けられている旨の報告があった。詳細については、協議事項にて議論することとなった。

 F疾患登録委員会

 堀部委員長より、本年度開始した疾患登録事業について報告があった。施設登録された223施設中184施設から症例登録があったこと、2006年診断例の登録総数は1,924例、重複を除くと1,901例であったこと、症例の登録基準を揃えるために「疾患登録の手引き」を作成、参加施設に配布し、小児血液学会誌に補遺として発刊すること、集計結果は、毎年学術集会時に口演およびポスターにて発表し、ホームページには全体集計のみを掲載、学会誌への掲載は、初年度は見送ることとし、症例数が増え、発生動向の傾向が明らかになってから公表することが委員会内において決定したこと、施設別データの公表についても検討されており、積極的に公表する方向で検討しているが、当初の計画に無いため、評議員会に諮った上で対応していく旨の報告があった。さらに、データの二次利用について、現在のデータを一次調査とし、本学会の疾患別委員会の二次登録の資料として利用できること、疾患別委員会以外の利用について、規約を作成することが検討されている旨の報告があった。

 また、小児がん学会で準備されている「小児がん全数把握登録のオンラインシステム」について、現在小児血液学会で使用しているシステムと同じものが採用されたこと、小児血液学会会員は、疾患登録と同じ画面から固形腫瘍の登録が可能となること、施設管理はJPLSGデータセンターで一元的に行われ、登録センターは国立成育医療センター研究所が担当し、登録システムの構築および管理は、疾患登録も含め、厚労科研の藤本班のサポートで行われる旨の報告があった。

 Gがん診療ガイドライン委員会

 堀部委員長より、本年9月に金原出版より「小児白血病・リンパ腫の診療ガイドライン2007年版」が発刊されたこと、6ヶ月経過後、学会誌・ホームページに公開予定である旨の報告があった。また、日本癌治療学会がん診療ガイドライン委員会の報告があった。

4) 平成18年度決算報告

 別所会計担当理事より、収入について、ITP冊子販売があったため、雑収入が1,830,029円の増加であったこと、支出について、予算より特に大きな変化がなかったこと、当期収支差額が−14,312円で特に大きな赤字はなかった旨の報告があり、承認された。

5) 平成19年度中間報告

 別所会計担当理事より、ほぼ予定通りの収入と支出がなされている旨の報告があった。

6) 大谷賞について

 選考結果について中畑理事長より、今年度は田村 真一氏が受賞され合同懇親会で表彰されることが報告された。

U.協議事項

1) 平成20年度予算案について

 別所会計担当理事より、支出の部について、疾患登録維持費1,200,000円があること、業務委託費が3,441,375円に増額されることが提案され、承認された。

2) 委員会委員選出について

 開票の結果、以下の委員が選出された。

 造血幹細胞移植委員会:井上雅美、菊地 陽、小林良二、矢部普正

骨髄異形成症候群委員会:川村眞智子、小島勢二、真部 淳、矢部みはる

 開票の結果、HLH/LCH委員会新委員の任期は以下の通り決定した。

 6年任期:太田 茂、脇口 宏

  4年任期:浅野 健、佐藤 貴

 2年任期:子川和宏

3) 新評議員選出について

 今年度の応募者8名中、基準に照らして5名(岡村隆行、後藤裕明、中舘尚也、前田尚子、森本克各氏)を評議員に選出することが承認された。

また、評議員の選考基準についてを「評議員申し込み方法」(学会誌・ホームページ)に公表することが報告された。

4) 名誉会員の推薦について

 小泉 晶一先生、月本 一郎先生が推薦され承認された。

5) 次次期会長の選出について

 第51回会長として水谷 修紀氏が選出され承認された。

6) 会則・細則変更について

 前田理事より、これまで理事会で検討されてきた改定案についての説明があり、承認された。

 なお、会則第16条(学術集会)の2)については削除することとし、「第16条(学術集会)年次学術集会は会長の責任で年1回開催する.」のみとすることが提案され、承認された。

7) 小児がん専門医制度について

 小児がん専門医制度検討委員会の委員会報告を基に、以下のような意見があった。

・限りなく直近に小児専門のPediatric Hematology and Oncologyを創設しないといけない。

・がんプロフェッショナル要請のカリキュラムに小児科領域を組み込む努力をする必要がある。

・取得する医師のための専門医ではなく、国民のための専門医制度を作るほうがよいのではないか。

・資格や日常を考えると、小児がんと小児血液は一緒に考えたほうがよいのではないか。

・学会としては若い人を育てる教育制度を構築するのがよいのではないか。

・両学会統一の方向で決まっているのであれば、近い将来で考えて専門医も含め研修制度等を早急に構築したほうがよいのではないか。
これらの意見を基に、今後も理事会にて検討していくこととなった。

8) 合同学会について

 同時期開催連絡委員会の委員会報告や合同理事会の報告を基に、以下のような意見があった。

・両学会の統一に関しては、少なからず反対意見があるのであれば、慎重に進めていくことがよいのではないか。

・理事会出席者以外に分かりやすいように、両学会統一についてのメリット・デメリットを示してほしい。

・専門医制度に偏った考えであるように受け取れるため、専門医制度を基準として学会統一を考えるのか、学会統一によって専門医制度を構築するのかがはっきりしていないように思う。

・学会統一も専門医制度も目指しているものをはっきりと示してほしい。

・スライド等を使って、専門医制度・学会統一の状況について文書で説明してほしい。

これらの意見を基に、さらに理事会で検討を重ね、改めて評議員会に諮ることとなった。

9) 新設理事会諮問委員会について

 中畑理事長より、理事会諮問委員会として学術委員会を新に設け、その中に賞等検討委員会を発足し、学会賞をはじめ白血病研究基金の学会推薦枠についてや、JPLSGの乳児委員会で検討されている基金についても検討していくこと、委員の選出については理事長の一任とすることが承認された。

以上を以って、本年度の評議員会を閉じた。

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